豊田市美術館よ、しばしの別れだ。

こんにちは、コジです。またまた豊田市美術館へ行ってきました。

豊田市美術館、来年5月末まで閉館の衝撃!

このブログを初めてまだ1年近くですが、そんなに距離的に近いわけでもないのに、この時点で既に3回も通っている豊田市美術館。どんだけ好きなんだって話ですよね。ええ、私、ずばり豊田市美術館が好きなんです。でも、このたび改修工事に入るそうで、来年の5月31日までは全館休館とのこと。悲しい……。

参考:

豊田市美術館「奈良美智 for better or worse」展

豊田市美術館「ジャコメッティ」展で見たもの

ま、来年豊田市ではラグビーのワールドカップの試合があったり、トリエンナーレがあったり、将来的にも、オリンピックも近いし、インバウンドで観光には力入れないといけないしで、「今でしょ!」というタイミングなんでしょう。1年近く休館するからには、かなり大掛かりな改修をされるんでしょうね。市に力がありますから、より魅力的な施設となることを期待しつつ、来年まで楽しみに待っております。

とはいえ、名古屋市近辺では、ほかにも愛知県美術館が2019年3月31日まで休館ですし、名古屋ボストン美術館が7月24日から10月8日まで開催の「ハピネス ~明日の幸せを求めて」展を最後に閉鎖ということで、いろいろな美術館が次のステージへ向けて脱皮しようとしているように感じます。

来年のトリエンナーレは見ごたえありそうな予感!! 楽しみです。

ブリューゲル展

さてさて、今回のブリューゲル展はどうだったのか。

ブリューゲルといえば、昨年の夏に大阪で見た「バベルの塔」を思い出します。あれはすごかった。それに比べると、どうしても今展は小ぢんまりした印象が否めませんでしたが、豊田市美さんは相変わらず太っ腹で、第6章と第7章は、どどーんと2章分すべてが6月17日まで撮影可となっていました(フラッシュはもちろんNG)。

参考:ブリューゲル「バベルの塔」をかぶりつきで見る方法 in大阪・国立国際美術館

せっかくなので、6章と7章で撮ってきた写真をご紹介してみます♪

第6章「静物画の隆盛」

花瓶に生けられた花が上手に描かれていました。16世紀にトルコから持ち込まれたチューリップがこのころ流行したそうで、チューリップがたくさん見られます。

変わった色合いのチューリップが描かれているな~と思ったら、どうもウイルスが入って病気のものを貴重な種と勘違いして一生懸命描いたんだそうです。おもしろいですね。

果物も上手です。私は紫と緑のグラデーションのブドウの静物が異様に好きなので、これなんて垂涎物です。

大理石に虫の絵を細密に描いたものなどもありました。緻密過ぎてちょっとグロかった。(よって、写真はなし)

第7章「農民たちの踊り」

人が優しいタッチで描かれていました。

タッチは優しいのですが、内容はなかなか辛らつなのがブリューゲル一族。みんながハッピーな絵というのはあまりなく、婚礼の絵なのに花嫁があまりうれしそうじゃなかったり、一見明るく見える絵の中に、うっかりすると闇に吸い込まれてしまう暗い穴がさりげなく描かれているような作品が多く見受けられました。

いつもは何度でも再入場可の豊田市美術館が、このブリューゲル展では不可になっていましたので、その点だけご注意を。

コレクション展に興奮

ブリューゲル展はおおむね予想どおりの展開で終了し、「ま、こんなもんだよね。常設でもさらっと見て帰るかな~」と思った矢先、コレクション展がびっくり驚きのラインナップ!

かっこいい作品がびしばし展示されており、やっぱり期待を裏切らない美術館だなと再確認。

ここも撮影可だったので、恥ずかしながら撮っちゃいました。だって、皆さんにも見てほしかったんだもの。

「閉じる、開く、また閉じる。」

野村 仁  宇宙はきのこのように発生したか(1987)

外の展示を借景していて素敵。

杉戸 洋  untitled(2007)

この2点が割と小ぶりの部屋に向き合って展示。

ブリンキー・パレルモ  無題(セロニアス・モンクに捧げる)(1973)

右側は鏡なんです。

高松次郎  点(No.1)(1961)、

同  紐(黒No.1)、紐(黒)(1962)

同  赤ん坊の影No.122(1965)

個人的に懐かしい高松次郎の紐シリーズ。

「豊田市美術館+愛知県美術館」

今まさに休館中の愛知県美術館から何点か名作が来ており、見ごたえあり。いつも愛知県美術館で見ていたものが豊田市美術館にあると、何だか変な感じでした。このコレクション展ではグスタフ・クリムトとエゴン・シーレが充実。世紀末のウィーンにフィーチャーしたまとまりのある展示になっていました。

グスタフ・クリムト  オイゲニア・プリマフェージの肖像(1913/14)

エゴン・シーレ  少女(1918)

雑誌「ヴェル・サクルム」

正方形の雑誌で、表紙がどれも一々かっこいい。

豊田市美術館よ、しばしの別れ! 来年の夏、ますます魅力的になってカムバックするのを首を長くして待ってるよー!

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