【内海聡『医者とおかんの「社会毒」研究』】目につくところにこの一冊を

こんにちは、コジです。今日は、内海聡さんが書かれた『医者とおかんの「社会毒」研究』のご紹介です。

「社会毒」って何?

本のタイトルを見ると、「社会毒」というのがそもそも耳慣れない言葉ですよね。これは何を意味しているんでしょう。

著者の内海さんによると、「社会毒」とは、

人間社会が作り出した、本来の生物世界に反する物質の総称

とのこと。

強い力を持つ一群の人によってヒトに悪影響を与えるものがつくり出され、一般大衆に巧妙にまき散らされ、浸透していることに気づきましょうというような話です。もともと生物としてヒトが食べたり使ったりしてこなかったものを体に入れることにより、それがすべての現代病の根本原因になっていると考えておられます。

一口に「社会毒」といってもその分野はかなり広範囲にわたるため、一つ一つ突っ込んだ議論がなされているわけではありませんが、例えば、ワクチン、砂糖・牛乳を初めとする各種食品、食品添加物、遺伝子組み換え作物、皮膚から有害物質を吸収する経皮毒、電磁波、薬などなど、私たちが日常的に利用しているいろいろなものについて、幅広い指摘がなされています。

悪い影響があるなら広めるのはやめてもらいたいんですが、むしろそういうもののほうが幅を利かせている現状について、政治や経済も絡めて、その製造・流通・販売に至るからくりというか裏話が書かれていて、これを全部信じる必要はないにせよ、少なくとも本当のことに目を開くチャンスが得られる本だと思います。

内海聡さんってどういう人なの?

この著者の内海聡さんは、ウィキペディアによれば、内科医・漢方医とのこと。「キチガイ医」と自称されていて、医療の問題だけでなく政治問題、社会問題についても著書やネットで情報を発信され、その毒舌でも知られているようです。薬害に関する組織をいくつか立ち上げ、講演などでも活躍されています。

確かに、この本にも攻撃的な記述がありますので、こういう論調が苦手な方は、ちょっと引いてしまうかもしれません。「この人って大丈夫なの?」と思ってネットで調べたりすると、悪く書いてある記事もあります。

ただ、書き方はどうあれ、私は、この本に書いてあることには総じて賛成できると感じています。

昨今のいろいろなニュースを見ていても、我々に自動的に与えられるのは政府や経済界にとって都合のよい情報だけであって、国民の健康や幸福よりも、政治家個人のエゴや企業の利益を追求していることは明らかです。

そんな中で、大多数の弱い立場の人々、無知のまま従わされ、体調を崩している人々に力を与え、目を覚まさせるには、このぐらいの言い方をしないと刺激が伝わらないのかもしれません。洗脳されている人の耳には、なかなか外からの声が届きませんもんね。

こういう発言をせずに普通の内科医をしていても、地位も名誉も富も十分に得られただろうに、あえて敵をつくり、自分が正しいと思うことを発信するというのは、かなり勇気の要ることだと思います。私にやれと言われても、多分できないだろうと思うんです。

これは私個人の意見ですが、善人のように見える人が必ず善人とは限らないと思っていまして、実はこういう人が嫌いではないんです。むしろ、一見厳しい人、敵の多い人のほうが信頼できる気すらしています。

まず知ること。そこから選択

とはいえ、この本に書いてあることをそっくりそのまま信じろと言うつもりはありません。

大体、本当に幅広くいろいろなことが紹介されていますから、その一つ一つについては、かなりさらりとした解説になっているんです。結局のところ、そこから各個人が掘り下げて調べ、納得のいく決断をしてくださいねということなんだろうと思います。

読んでみて、「ふーん」と思うだけで、すぐポイと捨ててもいいんです。この「ふーん」が大事です。一応知っていて、その後、それを取り入れるか取り入れないかは各人の勝手。その後の反応として、何も取り入れなかった人も、すごくがっちり取り入れた人も、ファジーに取り入れた人も、みんなよし。互いにそれぞれの判断を尊重すればいいと思います。

でも、悪影響があることを知らされないで使い続けているのなら、それはフェアじゃありませんから、やはり正しく知ることがまず重要です。この本は、そのとっかかりを示してくれる良書だと私は思います。

めんどぅーささんの4コマ漫画も参考になりますよ。内海さんとはまた違った方向から、芸が細かいなぁ~と思う描写でいろんな指摘がされています。

ちなみに、私の個人的考え

この本の指摘事項の中には、私にとって耳の痛い話も多くありました。数年前に初めてこの本を読んだとき、私は甘いものもコーヒーもアルコールも大好きでしたし、電子レンジも使っていたので、その害を知って、これからは控えようと思ったわけですね。当時は頑張ってそれを心がけていました。ところが、人間というのは弱いもので、直ちに悪影響が出ないことはだんだん忘れてしまい、楽な道へ引き戻されていくんです。

今の世の中では、人体に悪影響があるかもと知りながら、自分の成功や自己保身のためにそれを巷に広めてしまう一群の人々がおり、日々の生活に疲れた一般大衆は、簡単に操られ、便利だから、楽だからというような目先の理由で、ついついそれを手にとってしまいます。そういう状況を考えると、私自身も含めて、互いにもうちょっと賢くなれないものかと感じます。現在の地球上でヒトとして生きていく上で、どちらにとってもいいこととは思えませんもんね。

相手の痛みは気にせず自分が優位に立つよう画策するのではなくて、みんなの健康と幸福を考え、地球の持続を考えていったほうがずっといいのに、なかなかお互いのことを思いやりながら仲よくはできないものなんでしょうかね。家族や親族でもけんかをしたり、小さい子供でもいじめをしたりするわけですから、やはりそう思わない人も多いんでしょうか。私としては、なかなか難しいことですが、反射的にまず自分の保身を考えないように、できるだけ相手の立場に立ちながら客観的に考えるようにと思っています。

それから、たとえ一度心を入れかえ、大きな流れにだまされないようにしようと決意しても、少しすると忘れていき、ゆっくりと怠惰な方向へ向かってしまうので、「ヤバい! また戻っちゃってる」と気づくように、こういう類の本を目のつく位置に置いて、時々手にとってパラパラと読み返し、再確認するようにしています。

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