こんにちは、コジです。前回に続いて、今日は耳鳴りに対して私がどう取り組んでいったのかをご紹介したいと思います。
私の耳鳴りがどのように始まり、どういう経緯をたどってきたのかについては、前記事をご参照ください。
参考記事:耳鳴りを自力で癒す!【1】
今日は、私が試行錯誤した耳鳴り治療についてのお話です。
推薦本『耳鳴りなんかもうこわくない!』
前記事のごとく今年の3月初めに始まった私の耳鳴りでしたが、忙しさにかまけて何も対処せず、放置したまま仕事を続けたところ、どんどん症状が悪化してしまいました。
そこで、やっと仕事が一息ついたのを機に耳鼻科に行った私は、そこのお医者さんにこの本を紹介してもらったのでした。
『耳鳴りなんかもうこわくない!』
せっかく教えてもらったことだしと、帰宅後すぐネットでポチりましたところ、これがとても参考になりました。耳鳴りの基礎をわかりやすく学べる良書です。
何でもそうですが、一番の問題は「相手を知らないこと」なんですね。
話は飛びますが、移民排斥でも、違う国の人を拒否したくなるのは、その国にはどういう文化があり、どういう言葉を話し、どういういいところがあり、どんなことで苦しんできたのか、何を喜びとするのか、その国にとっての常識が何なのかと、そんなことを知らないからですよね。
だから、違うところばかりが目について、怖いなと思ったり、嫌だなと思ったりしてしまう。そうすると、相手を攻撃したり、拒否したりして、相手も当然それに反発するからけんかになってしまう。
耳鳴りも同じで、知らないから怖い → 怖いから過剰に反応する → 悪化する → もっとわからなくなる → めったやたらとジタバタ抵抗する → さらに悪化する といった悪循環になるんだと思います。
つまり、ここで最も重要なのは「理解」!!
耳鳴りへの理解が治癒への第一歩となるわけで、そのためにこの本はとてもとてもよかったと思います。
何が書かれているのかというと、耳鳴りとはどういうものなのか、世の耳鳴りに苦しんでいる多くの人はどんな感じなのか、耳鼻科ではどんな検査をするのか、どんな心構えで耳鳴りに対応すればいいのかといったこと。それから、どんな治療方法があるかについては、TRTを中心に、何と、紀元前の治療法から、漢方や鍼灸、音響治療機器、心理療法、薬物療法、未来に期待されている治療法まで、いろいろと説明されています。
Q&Aもついていて、耳鳴りを患う本人だけでなく、その家族や友人にとっても、とても勉強になると思います。私も、ざっと読んだ時点で耳鳴りという病気の現状をおぼろげに理解し、気分が楽になりました。漠然とですが、「これは多分治るな~」と思うことができました。
このCDは助かる!
そして、この本の一番のチャームポイントは付属のCDです。
コレ↓
手持ちの機器にダウンロードじゃなくてCDっていうのが若干微妙ですけどね(汗)。このごろはCDプレーヤーを持たない人もいるので、QRコードからのダウンロードも可能にしておけばいいのに……とは思いましたが、まあ耳鳴りでお困りの方の割合として高齢者のほうが多いからなんでしょうね。
ただ、また改訂版を出されるようなら、今後は恐らくイヤホンの過剰使用による若い方々の耳鳴り治療も必要になると思いますので、ダウンロード方式も考慮いただければと希望します。
というのも、そう希望したくなるぐらい、実はこのCDが心憎いご配慮満載なんです!
はっきり言って、耳鳴りがひどくて細かい字なんて読みたくない。何でもいいから、とにかく救いの手をつかみたい。
そんな方には、このCDが助けになると思います。
本が届いたら、CDをバリっと開封し、プレーヤーにかけて、本体の2~3ページを開く。すると、そこにはCD音源の使い方がとても簡潔に書いてありますので、とにかく音を流しつつ、耳と頭が楽だな~と感じるものを探してみる。
私の場合、雨の音が気に入ったので、それをエンドレスに流したまま眠るようにしたら、それまで耳鳴りが気になってよく眠れなかったのが、一定程度眠れるようになりました。そうすると日中動けるようになり、日中に散歩をしたり体を動かしたりするとよりぐっすり眠れるようになって、日常がだんだん楽になりました。
TRT療法
そして、この本で主に説明されているのが、TRT(耳鳴り再訓練療法)です。
これは、簡単に言えば、耳鳴りの音に自分を慣れさせ、たとえ聞こえていたとしても気にしなくさせるという療法です。
その人の症状によってノイズが出る機器や補聴器なども使いながら耳鳴りに順応させていき、不安やイライラのない、ふだんは耳鳴りを意識することのない状態へと持っていきます。そうなると、だんだん耳鳴りの音が小さくなっていき、消失するケースもあるとのこと。
ただ、治療にかかる時間は、個人によって本当に千差万別のようです。
私の説明では全く不十分だろうと思うので、もっと詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。
参照:耳鳴りホームページ
ちなみに、私のケース
ちなみに、私の場合、耳鼻科を受診したのが今年の3月下旬。かなりつらかったのですが、その後すぐ、この本をネットで購入して読んだら不安が弱まりました。
そして、「音が流れていると楽だな~」と思いつつ、4月5月と仕事をセーブし、パソコンやスマホをなるべく触らないようにして、せっせと体を動かしました。血も気も脳だけに上っている感じがしたので、ダイナミックに巡らせよう、体にもおろそうと思ったのです。
しばらくは音を流しながら寝ていたのですが、ある時「多分もう要らないな」と思って音を流さずに寝てみたら、むしろそちらのほうが熟睡できることに気づきました。それからは、デジタルデトックスをしてネットを最低限にし、今まで端末に向かっていた時間で別のことをしました。暇ならひたすら散歩。あとは、鍼灸院に行ってみたり、料理やお菓子をつくったり、緑や花を見たり、河原で裸足になってアーシングをしたり、展覧会に行ったり、キルトやかごバッグをつくったり、掃除や断捨離をしたり。
それでも4月5月は脳みそが破裂するギリギリみたいな感じが続いていたのですが、そうこうしながら6月に入ったころ、ふっと楽に感じる日があったんです。まだピロピロ鳴ってはいるものの、音が小さくなり、脳みそもホーーッと深呼吸できる感じ!
やったー!治ったかも!と思いきや、次の日にはまた耳鳴りがもとに戻っていたり、今度は顔面神経痛で顔がピクピクしたり、耳の閉塞感が強くて痛く感じたり……。やはりこの手の症状は、どうしても一進一退なんですね。とはいえ、楽になったり、もとに戻ったり、別の症状があらわれたりと上下に波を描きつつ、だんだんだんだんゆっくりと耳鳴りの音は小さくなっていきました。
7月に入ると、若干の閉塞感はあるものの、ふだんはほぼ耳を気にしていない状態になりました。ただ、じわじわ仕事をもとに戻し始め、ちょっと根を詰めてしまうと、また音がぶり返してくるのです。
でも、私は以前とは違います! ひどくなってきたなという感触があったら、さっと仕事を切り上げたらいいのです。実際、そうすれば症状がおさまることに気づいたので、最近は一切無理をしないようにしています。仕事は大事ですが、それもこれも自分の健康ありきです。幸か不幸か、耳鳴りが健康のバロメーターになり、仕事のし過ぎを教えてくれていることに、何ならありがたさすら感じています。
具体的にしたことは?
そんなわけで、7月末現在、私の耳鳴りは随分楽になっています。とはいえ、まだ常に薄っすらピロピロジージー鳴っていますし、耳の閉塞感も、頭がボーっとした感じもあります。5カ月かかってここまで来ましたが、もう少し時間がかかりそうに思います。
耳鼻科で教えてもらった本に助けられ、一番辛い時期を何とか乗り越えた私ですが、では、これから何ができるのか。それから、この本以外に私が参考にした動画や、試してみたいろいろな治療法について、今回は長い記事になりましたので、また次回詳しく書きたいと思います。耳鳴りに苦しんでいる方々や、その周りの方々に、少しでも役に立てばと祈りつつ。
では、また!