こんにちは、コジです。用事がキャンセルになり、ぽっかりあいてしまった日曜日。リニモに乗って日帰りで展覧会を二つとIKEAの偵察に行ってきました!
リニモ(Linimo)って?
皆さん、もしかして「リニモ(Linimo)」って何なの?と思われたりしているでしょうか。
東海地方にあまりかかわりない方は御存じないかもしれませんので、若干説明をば。
「リニモ」というのは、愛知県名古屋市の地下鉄東山線藤が丘駅から乗り継いで、愛知県豊田市の愛知環状鉄道八草駅までを結んでいる鉄道です。
ですから、公共交通機関を使ってリニモ沿線の施設に行きたい場合は、地下鉄東山線で藤が丘駅まで出るか、JR中央本線沿線に在住の方でしたら、もしかすると、JRで高蔵寺駅まで出て、そこから愛知環状鉄道線で八草駅へ行かれたほうが便利な場合もあるかもしれません。
「リニモ」というのは「東部丘陵線」の愛称で、実は日本初の磁気浮上式鉄道(リニアモーターカー)の常設実用路線なんですね。2005年の愛知万博(愛・地球博)の開催に合わせ、会場へのアクセス向上の目的もあってつくられました。
「愛・地球博」へは、私も期間中行き放題のパスポートを買い、このリニモを使って何度も通った記憶がありますが、無人で動く列車というその未来的な感じに、当時はワクワクしたものです。ふらっと夕方から会場へ出かけ、世界の料理をつまみに気持ちよくビールを飲んで帰ってくるというような、ぜいたくな時間の使い方をしていたのを思い出します。
ホームもなかなか素敵で、すべて透明のホームドアがついており、駅ごとにテーマカラーとシンボルマークがあって、何だかアーティスティックです。
ちなみに、こんな感じ。
レールはこんな感じで、車輪はなく、常に車体は浮いているそうです。
ホームに着くときや動き始めるときに若干揺れるんですが、どうも駅でお客さんを乗降させている間は車体を機械式のブレーキでとめているため、それを解除するときに衝撃があるみたいです。でも、それ以外は本当に静かで、加速もスムーズです。
沿線上には、イオンモール、IKEAなどの大型商業施設や、愛知県陶磁美術館、名都美術館、トヨタ博物館などの文化施設や、愛・地球博記念公園、長久手古戦場など外でアクティブに楽しめる施設などがあります。
幸か不幸かいつも空いていますし、全体的に高架が多いので、太陽の光をいっぱい浴びながら、のんびりと気持ちのよい旅ができます。
今回は、このリニモの「1DAYフリーきっぷ(800円)」を購入し、愛知県陶磁美術館と名都美術館とIKEAに行ってまいりました。
愛知県陶磁美術館
まず、愛知県陶磁美術館へ向かいます。リニモの「陶磁資料館南駅」で下車しました。
ところで、私が向かっているのは「陶磁美術館」のはずなのに、なぜ駅の名前は「陶磁資料館」なんでしょうか。少し調べてみましたら、2013年に「美術館」に改称されたのだそうです。リニモは2005年にできたわけですから、駅名が古い名称のまま残っているということなんですね。
こういうのって、連動して駅名のほうも変えたりしないんでしょうか。何かと混乱するんじゃないかと思うんですが、それほど利用客が多い駅ではないので、そのままでいっかという話なのかなぁ。
地下鉄東山線の「藤が丘」駅の場合、以前は「藤ケ丘」だったのが、2004年に「藤が丘」に改称されていますが、やはりこれは万博対応だったんですかね。ちょうど2005年にリニモが開業し、リニモのほうの「藤が丘」駅もできているので、こちらと合わせるという意味もあったのかもしれません。
それはさておき、愛知県陶磁美術館です。
今回のお目当ては、私が行った当日に最終日を迎える「染付:青絵の世界」展でした。
最終日なんだから混むかなと思いつつ陶磁資料館南駅で電車を降りると、無人駅に私だけ。「えっ!? まさか貸し切り状態?」と思いつつ会場へ向かいました。
ところが、会場までの道のりが予想以上に遠かった。駅名になっているぐらいだから、かなり近いのだろうと思っていたら大間違いでした。
ここ数日の寒波のせいか、道路の日陰になっているところにはうっすらと雪が積もり、凍ってつるつる滑ります。パンプスで来ちゃったのは失敗でした。
まず、こんなゲートがあらわれました。おっ、ここが入り口かなと思ったら違うんですね。このビルは別の施設でした。ゲートを越して進みます。
少し歩くと、またゲートがあらわれました。
おお!ついに近いかも!と思いきや、このゲートを過ぎてすぐにあったのがこの看板。
なぬ? イノシシがいるんですか? しかも付近を歩いているのは私だけ。この状況でイノシシに追いかけられたらちょっと怖いなと思い、慌ててたまたま持っていた鈴を手に持って音をたてつつ歩く私。
リンリンと鈴を振りながらしばらく歩いていると、「音で避けられるのはクマだっけ? イノシシはお構いなしなのかも・・・」と一抹の不安が。
でも、だんだん目的地が見えてきてほっと一息。落ち着いて見れば、お庭も広々として非常にいい感じです。
近づくと、大変立派な建物でした。天気がよかったこともあって、とっても素敵!
ふと見ると、池の水面にセグロセキレイが!
セグロセキレイって泳げたっけ?と思ってよく見ると、池に張った氷の上を歩いていたんですね。しかも、パンプスで来ちゃったおバカな私のように、このセグロセキレイも時々足元がつるっつる滑っています。そんな状況なのに、結構水際まで攻めて池の水を飲んだりしているんですよ。
かなり笑いました。この感動をだれかにお伝えしたい!と思い、動画を撮ろうとしたんですが、残念ながら飛んでいってしまいました。
そんなこんなでやっとたどりついた陶磁美術館。よかったですよー! 話し出すと長くなるので、よかったら詳細は別記事をどうぞ。
関連記事:愛知県陶磁美術館「染付:青絵の世界展」がズバリよかった!!
名都美術館
ついつい長居をしてしまった愛知県陶磁美術館を後にして、本日一番見たいと思っていた名都美術館で開催中の「志村ふくみ展 -いのちの色に導かれ-」へ向かいます。
リニモの「杁ケ池公園駅」で下車し、2番出口を出たら徒歩5分ほどで着きました。
町中でアクセス便利。道もわかりやすく、すぐ近くに大きなアピタがありました。
入り口は道路に面しており、何なら普通に住めそうなぐらいぬくもりを感じるつくりの、小ぢんまりした美しい美術館でした。ここへは以前も来たような気がするんですが、何の展覧会のときだったのか、すっかり忘れました。
名都美術館の開館30周年記念の特別展として会期が始まって3日目だったこともあってか、会場には割とお客さんが入っていました。
志村ふくみさんの随筆を読んで以来、作品のまとまった展覧会をぜひ一度見てみたいと思っていたんですが、これまで東海地区では開かれる機会がなく、ほかの地域で開かれたものにはタイミングが合わずに行き損ねていたので、今回は本当に楽しみにしていたんです。
どんな感じだったかは別記事にて。御興味おありの方はこちらをどうぞ。
予想よりも早目に志村ふくみ展を見終わり、今度はIKEAへ向かいます。
IKEA長久手
リニモの「公園西駅」で下車。さすがにここではたくさんの人が電車をおりました。
言わずと知れた大型北欧家具・雑貨店のIKEAが東海地区初出店と相なったのは、昨年2017年10月のことでした。名古屋市の中心からは少し遠いものの、リニモの公園西駅からはデッキで直接つながっていますし、駐車場もたくさんあって、割と便利な場所と言えるでしょう。
北欧デザインが嫌いでない私としては、ぜひ一度見に行きたいと思ってはいたものの、オープン当初は人が殺到して寄りつけないだろうということでちょっと時間を置き、年も明け、そろそろほとぼりも覚めたかなと、この機会にちらっと偵察に行ってみたわけです。
・・・がしかし、甘かった!!
やっぱりすごい人でした。どうやらセールの最終日だったらしく、それを知らずにのこのこ出かけた私が浅はかでした。
夫婦の商品購入をめぐる険悪な口論、楽しそうなカップルの高揚した会話、疲弊した熟年夫婦のため息、とにかくハイテンションな子供たちが次々と商品を床へ落とす音などが四方八方から聞こえてきて、とにかくごった返しています。
せめてシナモンロールとコーヒーでお茶でもしたいと思ったものの、フードコート的なところも当然ながら満員。まあ、そうでしょうとも。天下のイケアさんだもんね。
それまでとても静かな環境で芸術作品を鑑賞していたためもあってか、私は何だかひどく疲れてしまい、商品もどれもこれも色あせて見えてきたので、早々に退散することにしました。
そんな中でも、お客さんが買い物しやすく、かつお店にとっても効率的な仕組みがうまくできていたことには、なるほどなと感心しました。
お客さんは、お店に入ったらまず2階に上がり、ショールーム的なところで商品を見定め、気に入った商品のナンバーを記録していって、最後に1階でその商品をピックアップなどしてレジというような流れになっているんですねー。
ほかにも、子供預かりサービスだとか、ドリンクバーだとか、レストランやビストロの使い方だとか、リニモとの連携だとか、よく考えられていました。仕組みとともに、つくりが一々スタイリッシュなので、人気が出るのも納得だなと。
今回はぐったりしちゃって失敗しましたが、もう少し何でもない平日に行けばベターかも! お店の感じはつかんだので、次回はもっと楽しみたいと思います。
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今日は、山の中の広大な敷地にある愛知県陶磁美術館で、古代から現代までの世界中の焼き物を鑑賞し、都会のモダンな名都美術館で、志村ふくみさんの魂を込めて糸を染め、布に織って仕立てられた着物を鑑賞し、話題の人気店IKEAで、家具量販店の流通の仕組みを鑑賞するという、思えば振り幅の大きな、いい一日を過ごせました。