こんにちは、コジです。
いよいよ「あいち2022」も最後の常滑エリアです。
まずはINAXライブミュージアムへ
名鉄で、いざ常滑駅へ向かいます。10時ごろ到着し、ここでは推奨ルートを無視して、まず初めにバスでINAXライブミュージアムへ。
知らない土地でバスの時間を気にしながらほかの作品を先に見るのは、何だか落ち着きませんもんね。平日だったので巡回バスが走っていないこともあって、ともかく一番遠いところへ行き、そこからはすべて徒歩で戻ってくるルートで回ることにしました。
INAXライブミュージアムへは初めて行きましたが、とてもすてきな施設でしたよ。
「あいち2022」の作品云々というよりは、むしろこの施設の建物や世界のタイル博物館が興味深くて、ここで一日楽しめるな~と感じました。
レストランもナイス
ひとわたり施設をめぐってから、併設のレストランでランチ。
一宮ではランチの下調べをせずに行ってしまい、ちょっと惜しい気がしたので、今度は同行の友人に敷地内にある「ピッツェリア ラ・フォルナーチェ」さんへ予約を入れてもらい、美味しいピザとパスタをいただきました!
美術館に入っている喫茶店やレストランって当たり外れが大きいのですが、ここはとても美味しかったですよ。長くこの場所で営業されているようですので、きっと地元の方々にも愛されているお店なのだろうなと思いました。
やきもの散歩道へ
ランチを食べた後、腹ごなしに少し歩いて有名な常滑のやきもの散歩道へ向かいます。この散歩道の中にほかの展示会場があるんです。
公式|常滑やきもの散歩道|とこなめ観光協会 常滑支部 (tokonamesanpo.jp)
常滑には20年ほど前に一度来たきりで、ほぼ記憶がないのですが、たしかそのとき「とこにゃん」はいなかったような・・・。
駅前の橋の上にある「とこにゃん」です。インスタジェニック!
ほかにも絵になる風景が満載の散歩道。
登り窯も素敵でした~。
映像作品が印象深かった
常滑自体の話はさておき、「あいち2022」の作品はどうだったかというと、帰宅して思い返せば、2点の映像作品が最も心に残っているように思います。
ギャラリーカフェ「常々(つねづね)」にあった田村友一郎氏の作品は、昔この地域で盛んにつくられた陶製人形ノベルティが主題になっていて、プラザ合意に参加したメンバーのノベルティの頭部が展示され、映像ではケインズとスミスとマルクスがそれにまつわる話を繰り広げていました。当時の竹下登蔵相の人形がゴルフウェアだったのには笑いました。
もう一つは、廻船問屋の瀧田家にあった、トゥアン・アンドリュー・グエン氏のボートピープルを主題にした映像作品です。廻船問屋の床の間にボートピープルのボートと仏像の頭部。海で互いにつながっている大陸と、そこに住む人間という存在。仏像とコミュニケーションをとるリーダー的な女の子1人と、一緒に旅する4人の男の子。いろいろなイメージが脳裏にふわふわと浮かんでは消える作品でした。
こういうたくさんの作品が集まる芸術祭の場合、映像作品ってなかなかじっくり見る感じにならないのですが、今回のこの2点は、なぜだかじっくり見入ってしまいました。
設定のおもしろさと、その会場となった土地や建物や産業とのリンクのおもしろさが刺さったのかなと思います。
あいち国際女性映画祭
映像といえば、あいち国際女性映画祭との連携企画で9月11日にウィルあいちで上映されたアピチャッポン・ウィーラセタクン氏の映画「メモリア」も見に行ってきましたよ!
あいち国際女性映画祭2022 Aichi International Women’s Film Festival (aiwff.com)
「ブンミおじさんの森」で有名なタイの映画監督ですが、上演後にはオンラインでつないで監督ご本人のお話も伺うことができ、これが本当によかったです。
映画だけ見ていたら、はっきり言って非常に難解なので、鼻持ちならない小難しい監督なのかなと思っていたのですが、何ともチャーミングな方でした!
そして、たまたま会場に来ておられた「あいち2022」の芸術監督である片岡真実さんからも少しまとまった発言を聞けて、これがまたまた素晴らしくよかった! セッションの最初から壇上にずっといてほしかったぐらいです。
この映画祭、とてもいいイベントなのですが、いかんせん地味。。。もう少し何とかならないものかと毎年思います。ウィルあいちへのアクセスがいまひとつだからですかねぇ。作品も興味深いものが多いし、結構いい人も呼んでいると思うのですけどね。
話は少しそれますが・・・
ちょっと脱線しますが、私、この日はウィルあいちで午前中にも別の映画を1本見て、地下の食堂でランチを食べ、さて、そろそろ2本目の「メモリア」の時間だから会場へ上がろうとエレベーターホールにいたのです。
そうしたら、地下駐車場からこちらへと、上から下まで真っ黒のお洋服の3人が歩いてこられました。「黒いなぁ」と思ってふと見ると、何と、そのお一人が片岡さんでした。
「ヒエェーーーーェ!片岡さんだぁ!片岡さんだぁー-ー!」と心の中で叫びつつ、とても声はかけられず、私はすかさずエレベーターガールになりました。閉じるのボタンやら開けるのボタンやらを喜んで押させてもらい、私が「開」のボタンを押している間に降りていかれる片岡様ご一行を見送りつつ、ひとりでニヤニヤしておりました。変態か?(汗)
コンプリート
ともあれ、「あいち2022」の会場はこれでコンプリート。今回もがっつり楽しみました。ありがとう!
コロナ禍の中であり、また、前回のトリエンナーレのいざこざもいまだ続く中、本当にいろいろ大変だったろうと拝察しますが、そんな状況でも何とかやってくださったことに心より感謝です。
行く先々でのボランティアの方々の献身にも、本当に頭が下がりました。特に空調が整っていない建物なんて、暑いわ、蚊はいっぱいいるわ、でもコロナ対策はしないといけないわで大変だったろうと思います。本当にありがとうございました。
チケットは持っているけれど、まだ足を運べていないわぁと思っておられる方がもしおられましたら、そろそろ涼しくなってきましたし、会期も残りわずかですので、ぜひ行ってきてくださいませ。芸術の秋を楽しみましょう♪
ではでは、また3年後を楽しみにしつつ!