こんにちは、コジです。春に東京展で見逃したピーテル・ブリューゲル1世の「バベルの塔」を見るべく、2017年夏、「ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展 16世紀ネーデルランドの至宝ーボスを超えて」を巡回開催中の大阪の国立国際美術館へ行ってきました。今日は皆さんに「バベルの塔」をがっつりかぶりつきで見る方法をお教えしたいと思います。
「バベルの塔」展をこの順路で味わい尽くそう
事前にチケットをゲット!
まず、入場券を手元に用意します。
前売り券を購入してある人はいいのですが、うっかり買うのを忘れてしまった方は、前日までにコンビニのチケット販売機で買っておいてください。
当日券を会場で買おうとすると、券売所で並んでいる間に出おくれます。
開館を並んで待つ
さて当日です。
当日は開館時間より前に行って、並んで開館を待ちましょう。
今回の国立国際美術館の場合、開館は10:00です。私は15分ほど前に着きましたが、既に30人ほどの方々が並んでいました。
まずは身軽に
開館したら、まずは真っ直ぐロッカールームへ向かいます。荷物があってはじっくり作品を堪能できないからです。
ロッカーは地下1階にあります。100円硬貨が返却されるタイプでした。
ここで財布と携帯・スマホとチケットと上着以外はロッカーに預けます。(館内は寒いので、寒がりさんは上着を忘れずに!)
入り口へ向う
すばやく荷物を預けたら、さっさと地下3階まで下りて入り口へ向かいます。
このとき、開館を待って私の前に並んでいた30人ほどの方のうち半分ほどは、まだチケットを買うために券売に並んでおられました。
ちゃっちゃとチケットを提示して作品リストをもらい、中へ入ります。
音声ガイドを借りたい方も、ひとまずここはスルーで。
ともかく目的の作品のもとへ
中へ入ったら、さりげない感じでどんどん奥へ向かいます。
この展覧会は8部構成になっていて、「バベルの塔」はクライマックスの第8章にあります。ほかのものも気になるんですが、後でゆっくり見るとして、まずは目的の作品へ向かいます。
あった! ありましたー! 生「バベルの塔」!!
既に私と同じ作戦のつわものたちが数人おられました。私は裸眼派なので双眼鏡や虫眼鏡は使いませんが、つわものたちは絵のすぐ近くでマイオペラグラスなどを駆使して鑑賞中でした。ぜひ拡大して見たいという方は、オペラグラスなどを持参ください。
やはり本物はすばらしいですね。けし粒のように小さく人間たちの営みが丹念に描かれています。いろんな角度からじっくり見ましょう。先客の年配男性たちもそれほど長居はせず、順番に去っていきますので、その位置に滑り込めば余裕でゆったり見ることができます。
次はブリューゲルの版画を
思う存分「バベルの塔」を堪能したら、次は第7章へと1章分だけ戻り、ブリューゲルの版画をじっくり見ます。時間がたつとどんどん混雑してきますので、まずはメインのブリューゲルの作品を押さえます。
これもすばらしかった。特に「野ウサギ狩り」は必見です。ブリューゲル本人が下絵だけでなく彫刻もした唯一の作品だそうです。繊細で優しいタッチなのに不穏な空気がただよう不思議な作品でした。
入り口へ戻る
さて、ここまで見たら入り口に戻りましょう。
もうたくさんの人で混雑しているでしょうが、気にせず第1章から順に見ていきます。音声ガイドを聞きたい方は、ここで借りても全然遅くないと思います。
ネーデルランドにおける絵画の歴史を、すばらしい作品とともにたどっていきます。
特に第5章のヒエロニムス・ボスの描く妖怪のようなキャラクターは斬新で、子供が「怖いから早く行こうよー」と何度も親をせかしている姿がちらほら見られました。そりゃ子供たちは怖いだろうよと納得のできばえで、その後ボスをまねた作品がどんどん描かれたのも納得です。
そんなこんなで、歴史の流れを押さえながら、もう一度ブリューゲルの版画と「バベルの塔」を見ます。
あと2点、お見逃しなく
「はぁ~楽しかった~。これで終わりかな」と思いきや、見逃してはならないものがあと二つありましたのでご注意を。
一つは、出口の寸前で見ることができる3DCG映像です。これがすごいんで、とにかくちゃんと立ち止まって6分弱の映像を通して見てくださいね。新たな発見ができると思います。
もう一つは、ロッカーと同じ地下1階のフロアに展示してある大友克洋氏の「INSIDE BABEL」です。
漫画家であり映画監督でもある大友氏が、「バベルの塔」の内部構造をテーマに制作されたもので、これは撮影も可でした。NHKの「日曜美術館」でこの作品の制作風景を見ていたので、おもしろく鑑賞できました。
時間に余裕のある方は、同館地下2階で開催のコレクション展「風景表現の現在」もどうぞ。これもよかったですよー。私はログズギャラリーの「DELAY_2008.10.15」という作品にぐっと来ました。